神戸市東灘区の小児科・アレルギー科ならばやしこどものアレルギークリニック

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NAC隊長のソロ活動SOLO WORK

クルミの誤食にご注意!

日本テレビで放映中の『ザ!世界仰天ニュース』という番組はここ何年か、毎年2月にアレルギーを特集しています。

先日の放送では

1.pork-cat syndrome

2.クルミアレルギー

3.キニーネによる遅延型アレルギー

4.コリン性蕁麻疹

を紹介していました。

2.のクルミアレルギーは、目下絶賛増加中であることを以前お知らせしましたね。

今回紹介されたご家族は、お子さんにクルミアレルギーがあり、加工食品の表示や外食時の確認を怠らなかったにも関わらず、ある日の外食で症状が出てしまって「なぜ?」というエピソードでした。

外食で食べたパスタのジェノベーゼソースが原因だったようです。

あるお店でジェノベーゼソースパスタを食べて症状は出なかったのにほかのお店で食べたら症状が出てしまった。

本来ジェノベーゼソースには松の実が使われるのですが、シェフによってはクルミを使うことがあるため、誤食が起こってしまったと紹介されていました。

時々、医師から「クルミなどのナッツ類にアレルギーがあったとしても、ナッツ類は食べなくても生きていける」と言われたという親御さんの声を聴きます。

けれども、今回番組で紹介されたケースのように、本人や家族が意図していなくても起こってしまう誤食があるので、NACでは「食べなくても生きていける」と片付けることはせず、含まれていることがある食品をお伝えし、誤食が起こったときの対応について具体的にお知らせしています。

残念ながら、多くの飲食関係者は食物アレルギーに詳しくありません。

お客さんから「使わないで」と依頼された食材そのものを使っていなければ大丈夫だろうと考えがちで、もともと加工されたソースや食材にアレルゲンが含まれている可能性を考えないケースがよくあります。

クルミなどのナッツ類にアレルギーがあると、どうしても日常の中に“地雷”があることになってしまいます。“地雷”を踏まない気苦労は大変なものとお察ししますが、ナッツ類は微量で重篤な症状が出ることがありますので、くれぐれもご注意ください。

来年の準備

ときどき滞ることがありますが、NACはみなさんに来院を楽しんでもらおうと常に“何か新しいこと”をやろうと考えています。

最近、その準備のため、男一人では入りにくいお店に行きました。

でもそこは、ファッションに興味がある人ならきっとテンション上がるお店です。

2022年1月、NACの何かが変わります。ご期待ください。

食物アレルギーの原因食材

食物アレルギーの世界で、変化が起きています。

先週開かれた日本アレルギー学会学術集会において、ちょっと衝撃的な発表がありました。

食物アレルギーの原因食材はこれまで、1位:鶏卵、2位:牛乳、3位:小麦 だったのですが、ここに変化が起こりました。

最新の調査で、3位が小麦から木の実類(いわゆるナッツ)に入れ替わったのです。

「木の実類」というとなんだかピンときませんが、クルミやカシューナッツ、マカダミアナッツなどのアレルギーが増えている、ということのようです。

特にクルミアレルギーが増えています。

NACでも2019年7月25日のこの欄でクルミを食べて症状が出て受診される方が増えています、とお知らせしました。2019年の夏はクルミやカシューナッツを食べて症状が出た、と言う理由で来院される方が多く、「増えている」と感じていたところでした。するとその年の秋の学会で「クルミとカシューナッツのアレルギーが増えている」という報告があり得心しました。

それから2年で、原因食材の順位が入れ替わるほどに増えているわけです。

理由として考えられているのは、ナッツ類の輸入量の増加です。東京税関が発表している資料によると、2018年のクルミの輸入量は2009年に比べて約2.1倍に増加しています。同様にカシューナッツでは約1.7倍に増加しています。

輸入量が増えている、ということはつまり、消費量も増えている、すなわち食べる機会が増えている、ということなのでしょう。

するとそれを原因とするアレルギーも増える、と考えられます。

ここで問題となるのは、鶏卵・牛乳・小麦のアレルギーは症状が出ない程度の量を食べていくことで制限なく食べられるようになることが多い一方、木の実類のアレルギーは「9割が食べられるようにならない」とする海外からの報告があることです。つまり、いったんアレルギーとわかったら除去せざるを得ない。

ただ、小麦は食生活で大きな位置を占めていて、パンや麺類、お菓子などで毎日食べることが珍しくありませんが、木の実類を「毎日食べる」人は少ないです。

「木の実類は食べなくても生きていける」という人が一般の方だけでなく医療者にもいますが、う~~~ん、どうなんでしょう?

食生活で“気を付けなければならない”食材があるのはやっぱり不便です。

もしかしたらこの先、木の実類も「食べられる範囲で食べていけば制限なく食べられるようになる」という報告が出てくるかもしれません。

 

 

今そこにある湿疹と・・・

先日、8月とは別の製薬会社の社員向けにアトピー性皮膚炎の講演を行いました。

このスライド、苦労して作成した分、結構思い入れが強くて、今回は微修正して臨みました。

タイトルは『今そこにある湿疹と後(のち)のQOLについて』。

???なタイトルですよね(笑)。

春にNHKで『いまそこにある危機と僕の好感度について』というドラマが放送されまして、このタイトルが面白かったので参考にしてみた(“パクった”とも言います)のですが、内容はきちんとタイトルの意味がわかるものになっています。

聴講してくださった方々には楽しい時間を過ごしていただけたようです。あ、いや、「勉強になりました」とおっしゃっていただきました(笑)。

思うところ、あり。

この夏二回目の講演は、これまで経験したことがない依頼でした。

日頃、その医薬品を大活用させてもらっている製薬会社の営業所で、社員向けの講演です。

しかも内容は「アトピー性皮膚炎について」。

これまでアトピー性皮膚炎だけで一時間もお話したことがなかったので、構成がなかなかまとまらなくてスライド作成は難航しました。

ただ、普段の診療で思うところもありましたので、そこを中心にまとめる方向でなんとか完成させました。

こうしてスライドを作るときに、参考文献をたくさん読むのですが、これによって自分自身の知識が増えて成長につながるので、基本的に依頼は断らないよう心掛けています。

 

NACにアトピー性皮膚炎(というか、『湿疹・かゆみ』)の相談で来院される方のほとんどが「すでにほかにかかっているけどよくならない」とおっしゃって来られます。

NAC隊長がたちどころによくなる魔法の薬を処方しているわけでは決してありません。

学会が作成しているガイドラインに従って地道な医療を行っているにすぎません。

現在の医療でアトピー性皮膚炎をよくするには地道な努力を続けるしかないのです。

わたしたちは、その「地道な努力の続け方」をお伝えするよう努めています。

実はNAC隊長はこの“地道な努力”って好きなんです。だって、地道な努力はいつか実ることが多いですから。

もちろん、地道な努力はみんなが続けられるわけではないことも心得ています。

それでも、なんとか続けてもらえるよう、ハードルを下げる努力をしているのですが、それでもできない人はいます。途中で来られなくなる方もおられます。

講演ではそういう日々の診療についてお話させていただきました。

内容が面白かったかどうかはわかりませんが、製薬会社が作っている薬がとても役に立っていることは伝えられたと思います。