神戸市東灘区の小児科・アレルギー科ならばやしこどものアレルギークリニック

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NAC隊長のソロ活動

2019年ソロ活動のまとめ

2019年最後の講演として、兵庫県の2019年度 新規採用養護教諭研修でアレルギーに関する講演を行いました。20代の若い養護教諭の方たちが二日間にわたって受ける研修の初日最初の講演を任されました。

今、学校現場は、発達障害のあるこどもへの対応やいじめの問題など、アレルギー以外にもたくさんの課題を抱えています。そういった課題に対する講義が二日間にわたって行われる、その最初の講演を任されることになったのは責任重大です。NAC隊長の講演がつまらないと思われてしまっては、以後の講義へのモチベーションが下がってしまいかねません。

そこで今回は、講演の最初に、これから二日間の講義を聴くにあたって、「思いを致す」という姿勢で臨んでくださいとお伝えしました。

こどもたちはこんなことやあんなことでさぞ困っているだろうなぁと考えながら講義を聴いてくださいね、とお伝えしました。

NAC隊長の講演をみなさんメモを取ったりうなずいたり、雑談では爆笑してくれたり、とても真剣に聴いてくださいました。

こういう時は演者の調子も上がり、思う存分話しても質疑応答を含めて1時間45分、時間きっかりに終わりました。

その後送られてきた感想では、「これまで聞いたどのアレルギーに関する話よりも分かりやすかった」「アレルギーの話は以前にも聞いたことがあるが、今回新たな発見や気づきがたくさんあった」「こどものしんどさを理解し、エピペンが必要な場面で迅速な判断ができるよう努めたいと思った」など、講演者冥利に尽きることばをたくさん頂けました。

 

改めて数えてみると、2019年は学会や研究会での発表、医師会での講演、学校関係者への講演、保育園での講演、区民健康講座など合わせて12回の発表を行いました。毎月1回は発表している計算になります。対象者は医師、学校関係者、保育士、一般市民など多彩で、それぞれに合った内容を話したので、ひとつとして“使いまわし”ができませんでした。

このため、休診日のほとんどを発表とその準備に充てることになり、家族には少し寂しい思いをさせてしまったかもしれません。

来年は少し数を減らそうと思いますが、お呼びがかかれば極力断ることなく対応したいと思っていますので、どうなるかわかりません。

『アレルギーを持つこどもとその家族が、笑顔で充実した日々を送れるよう最大限の努力をする』という理念の実現・実行を続けていくのみです。

 

うまくいかないこともある?

昨年の今頃、A市で中学校の学校給食関係者(主に教師と養護教諭)の方々を対象に、食物アレルギーのある生徒に対する事前の対応や給食提供時の注意点、症状が出てしまったときの対応方法などについて講演しました。

中学校の先生を対象にした話は初めてだったので、A市から提供していただいた資料を参考に内容を組み立てて講演しました。

ところが、このときは何を話しても聴講者からは一向に反応が感じられませんでした。

雑談を入れても無反応、問いかけを投げてみても無反応・・・。とても苦しい時間を過ごしました。

終了後、何がいけなかったのだろう?と考えてみましたが、思い当たりません。

なのに、終了後のアンケートでは思いのほか好評だったようで、今年もまたお話をいただきました。

今年こそは、聴講者の方々に楽しんでいただける話をしよう!と昨年のスライドの構成や内容を見直して、アレルギーのある生徒に学校給食を提供することへの不安が少しでも少なくなるような内容をお届けすることを心がけました。

雑談や笑い話のような本当の話なども交えて一時間強お話ししました。

しかし、やはり今年も、無反応、無反応、無反応・・・。

終了後はさすがにへこみました。「いい講演」というのは演者だけで出来るものではありません。聴講者からの反応があると演者もノッてきて、結果、楽しい空気が流れるのです。思う存分話してもたいていちょうどいい時間に終了するのです。

一方、あれだけ無反応だと、演者にとって講演の時間はどんどん苦痛になってきます。しっかり話さなければという思いはもちろん強くありますが、「早く終わらないかな」という気持ちも芽生えてしまいます。

帰り道、「もし来年も依頼が来たら、断ろう」と決めました。

これまで、講演の依頼を断ったことはありません。でもさすがに今回のような苦しい時間をもう一度味わいたいとは思いません。断る、という選択肢もあっていいだろう。

 

後日送られてきたアンケート結果は、今回の研修会の内容が「わかりやすかった」と答えた人が81%、「どちらかといえばわかりやすかった」も加えると95%・・・。

今回の研修会の内容は今後、学校での対応で役立ちそうですか?という質問に「はい」「どちらかといえば役に立ちそう」を合わせると90%・・・。

自由記載では「話し方、雰囲気、内容、非常に聞きやすかった」「問題点がわかりやすかった」「昨年も参加したが、改めて学ぶことが多かった」・・・。

 

なんだろう、このギャップ?

もし来年も依頼が来たら、どうしよう・・・。

 

 

東灘区民健康講座

毎月一回、東灘区医師会館で区民健康講座が開催されています。東灘区の開業医が持ち回りで講師を務めます。

今回、そこで講演する機会に恵まれました。

事前にみせてもらった資料では、小児科医が講師を務める会の聴講者が極端に少ないことがわかりました。

近頃は子育て世代の親御さんの多くが共働きという状況ですから、平日の昼間に開催される会を聴講に来る方たちの年齢層を考えれば致し方ないところでしょう。

それでは大人向けの話をしようと、NACがアレルギーと同じくらい力を入れている『予防接種』の話をしました。

予防接種の大半は小児に対して行われます。そういう意味では、医師の中で予防接種とのかかわりが深く、予防接種の効果を最も実感しているのが小児科医だと言えます。

ある感染症に対する予防接種が定期接種化されて多くのこどもが受けるようになると、数年後にはその予防接種によって防げる感染症にかかるこどもがほとんどいなくなってしまうのです。

予防接種の効果はそれほどまでに絶大なのですが、最近は海外から日本を訪れる旅行者が増えている影響で、国内では見られなくなったはずの感染症がまた流行する恐れが懸念されています。

となると、成人世代にも予防接種の必要性が高まってきます。

NAC隊長が、人生の大先輩たちに予防接種の重要性を理解してもらうために取った戦略は以下の3つです。

①イラストを少なくし、文字だけのスライドにする。そしてできるだけ大きなサイズのフォントを使う。

②人生に歴史のある方たちは、歴史の話がお好きです。予防接種の歴史についてお話ししました。

③テンポよく、でもゆっくり話す。

講演中はみなさんメモを取りながら熱心に聴いてくださいました。

こうなると話すこちらも調子が出てきます。例え話や雑談も交えながら楽しくお話させてもらい、きっちり1時間で話し終えました。

講演後の質疑応答も盛り上がりました。ひとつひとつの質問が鋭くて、「さすが」という感じでした。

聴講者の中に知り合いの女性がおられて、終了後に「わかりやすくて面白かったです。来てよかった」と言っていただきました。

参加者はやはり少なめでしたが、アンケートに目を通してみると、「来てよかった」という声が多くみられ、“お得感満載”の講演ができたかな?と思います。

 

後日、この講演を聴いてくださった医師会の先生とお会いした際に、その先生、僕の顔をまじまじとみて、「先生、話うまいなぁ」としみじみ。

ありがとうございます。