神戸市東灘区の小児科・アレルギー科ならばやしこどものアレルギークリニック

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NAC隊長のソロ活動SOLO WORK

講演活動報告

昨年末から、「しゃべる」依頼が増えています。

先日は、日曜日にもかかわらず、大阪まで行ってお話してきました。

はびきの医療センターという大阪での小児アレルギー診療の拠点となっている病院が主催する勉強会で、小児アレルギーエデュケーターという専門資格を持つ看護師さんに向けて、気管支喘息について講演しました。

 

気管支喘息をネタに話すのは10年ぶりでしたので、何を話そうか悩みましたが、自宅の本棚を眺めていたら『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン』が2002年版から2023年版まで7冊もあることに目がとまり、小児気管支喘息の長期管理の変遷についてお話しすることにしました。

NAC隊長が小児科医として働き出した頃は、重症の気管支喘息に悩むこどもがたくさんいましたが、治療・管理がよくなることで近年は喘息での入院がぐっと減り、喘息のせいでなくなるこどもがいなくなりました。

そういう歴史的な部分を、若い看護師さんも知っておくことで喘息指導に深みが増します。

そういう時代を経験してきた看護師さんには懐かしさを感じていただけたことと思います。

 

自画自賛するわけではありませんが、今回も「しゃべれば好評」でした。

講演するとみなさん喜んでくださるのは次への励みになります。

講演活動報告

最近、ふと思いました。

「開業してから講演活動をしている医師ってどれくらいいるのだろう?」と。

 

尼崎市小児科医会でアレルギー性鼻炎について講演しました。

web配信のため、聴いてくださった先生方の反応は見えないのが残念でしたが、配信会場で座長をしてくださった先生から「先生の診察は楽しそうですね」と言っていただけました。

内容はアレルギー性鼻炎に対するダニ舌下免疫療法の効果について、「舌下免疫療法はこどもたちをhappyにしているのか?」というタイトルでお話しました。

現在、舌下免疫療法は季節性のスギと、通年性のダニに対して適応があります。

スギは毎年決まった時期に飛散があるため治療開始してからの効果がわかりやすいのですが、生活環境に通年存在するダニに対する治療は効果が見えにくいという問題があります。

血液検査や鼻汁の検査、症状スコアの推移などの効果判定指標を検討した論文がありますが、「本人の満足度」といういちばん大切なものが見えてきません。

そこに対してNAC隊長がどのようにアプローチしているかを講演でお伝えしました。

それが奏功してかどうかわかりませんが、3年前にNACで舌下免疫療法を始めたこどもたちの8割近くが今も定期的に通院して治療を継続してくれています。

途中で通院をやめてしまわれた方が1割強おられます。この方たちはあまり効果を実感できなかったのかもしれません。毎日続けるのがつらくなってしまったのかもしれません。

それでも、しばらくの間、がんばって治療を続けられたことには自信をもってもらえればいいなと思います。

 

冒頭の疑問に対して、講演で座長を務めてくださった先生が、「開業してから講演するネタがある人は少ないのでは?」とご推察くださいました。

確かにそうかもしれません。

 

すでに来年も4つの講演や発表が決まっています。

対象は医師だったり看護師だったり一般の方だったりと様々です。

こうした講演や発表はすべて依頼があって取り組むものです。

アレルギー診療に真摯に取り組むことで多くの経験をさせてもらい、開業してから8年が経とうとしているにもかかわらず、まだまだ成長できている実感があります。

 

兵庫県アレルギー疾患準拠点医療機関として、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎だけでなく、難治性のじんましんや薬剤アレルギーに対しても適切な診断と最適な治療を提供していきたいです。

 

校医のお仕事:就学時健診

毎年11月半ばには、校医をしている小学校に出向いて、来年小学校に入学するこどもたちの健診を行っています。

こどもたちは初めて来る「学校」という場所に緊張していることでしょう。

眼科健診、耳鼻科健診と受けて、最後にNAC隊長が担当する内科健診に緊張した面持ちでやってきます。

NACに定期的に通院してくれているこどもたちは、ここでみんな笑顔になります。

見知らぬ場所で知っている人の顔を見て、きっと緊張がほぐれるんでしょうね。

NAC隊長が園医をしている保育園に通っているこどもは「なんでここにも?」と不思議がります(そりゃそうでしょう)。

実はこの健診、ひっきりなしにこどもたちの診察が続くので、めちゃくちゃ疲れるんですよ~。

休む暇がない。

なので、知ってる子の診察の際には雑談なんかして、ちょっと休憩するのです。

まさにお互い、win-winです(笑)。