うまくいかないこともある?
昨年の今頃、A市で中学校の学校給食関係者(主に教師と養護教諭)の方々を対象に、食物アレルギーのある生徒に対する事前の対応や給食提供時の注意点、症状が出てしまったときの対応方法などについて講演しました。
中学校の先生を対象にした話は初めてだったので、A市から提供していただいた資料を参考に内容を組み立てて講演しました。
ところが、このときは何を話しても聴講者からは一向に反応が感じられませんでした。
雑談を入れても無反応、問いかけを投げてみても無反応・・・。とても苦しい時間を過ごしました。
終了後、何がいけなかったのだろう?と考えてみましたが、思い当たりません。
なのに、終了後のアンケートでは思いのほか好評だったようで、今年もまたお話をいただきました。
今年こそは、聴講者の方々に楽しんでいただける話をしよう!と昨年のスライドの構成や内容を見直して、アレルギーのある生徒に学校給食を提供することへの不安が少しでも少なくなるような内容をお届けすることを心がけました。
雑談や笑い話のような本当の話なども交えて一時間強お話ししました。
しかし、やはり今年も、無反応、無反応、無反応・・・。
終了後はさすがにへこみました。「いい講演」というのは演者だけで出来るものではありません。聴講者からの反応があると演者もノッてきて、結果、楽しい空気が流れるのです。思う存分話してもたいていちょうどいい時間に終了するのです。
一方、あれだけ無反応だと、演者にとって講演の時間はどんどん苦痛になってきます。しっかり話さなければという思いはもちろん強くありますが、「早く終わらないかな」という気持ちも芽生えてしまいます。
帰り道、「もし来年も依頼が来たら、断ろう」と決めました。
これまで、講演の依頼を断ったことはありません。でもさすがに今回のような苦しい時間をもう一度味わいたいとは思いません。断る、という選択肢もあっていいだろう。
後日送られてきたアンケート結果は、今回の研修会の内容が「わかりやすかった」と答えた人が81%、「どちらかといえばわかりやすかった」も加えると95%・・・。
今回の研修会の内容は今後、学校での対応で役立ちそうですか?という質問に「はい」「どちらかといえば役に立ちそう」を合わせると90%・・・。
自由記載では「話し方、雰囲気、内容、非常に聞きやすかった」「問題点がわかりやすかった」「昨年も参加したが、改めて学ぶことが多かった」・・・。
なんだろう、このギャップ?
もし来年も依頼が来たら、どうしよう・・・。