神戸市東灘区の小児科・アレルギー科ならばやしこどものアレルギークリニック

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自炊経験と食物アレルギー

静岡で暮らした三年間は、基本的に毎日自炊していました。

もともと料理を作ることが好きで、中学時代、「高校に行かず調理師になる」と言って親や担任の先生を困らせたことがあります(!)。

その当時、母から料理に関すること(だしの取り方、包丁の使い方、味付けの仕方etc)は一通り学んでいたので、静岡では毎日楽しく料理を作っていました。鰹節と昆布から出汁を取るのはそんなに手間はかからないですし、魚の三枚おろしもお手の物。

ただし、すべてレシピ本を見ながらの調理、いわゆる“マニュアル自炊”です。「大さじ1」と書いてあればきっちり大さじ1を守りました(笑)。だから、冷蔵庫の残り物を見てパパっと料理を作る、なんてことはできません・・・。

オレンジページやレタスクラブには大変お世話になりました。いちばん参考にしたのは料理研究家・有元葉子さんの『ようこそ、私のキッチンへ』という本です。この本のレシピはどれを作ってもとっても美味しい。

ただ、NAC隊長の料理は準備の仕方がちょっと変わっていて、仕事から帰ってから「今日は何を作ろうか」と悩むのが面倒だったので、毎週末に翌日からの1週間分のメニューを決めてノートに書きだし、どのレシピ本の何ページを見ればいいかメモしていました(このメモの作成自体は相当面倒でしたが・・・)。

こうすることで、買い出しに無駄がなくなり、家に帰ったらすぐ料理に取り掛かれました。一人分ですので、作って食べて片付けて1時間! という感じでした。

味もレシピ通りに作っているのでまずかろうはずがありません(?)。

この三年間の自炊経験は、今の仕事に大いに役立っています。

料理は段取り力が鍛えられます。主菜を作りながら副菜も作り、どれもほぼ同時に出来上がるようにするには無駄のない手順を考えないといけません。これは診察の待ち時間を少しでも減らす工夫に役立っています。最近はそれでも追いつきませんが・・・(お待たせして申し訳ありません)。

さらに、日々の料理に卵を使えない大変さ、乳製品を使えない大変さ、小麦を使えない大変さが、実感としてわかるようになりました。お子さんに食物アレルギーがあるとわかった時点で「除去しなさい」だけで終わらせるのは、とても無責任だと思います。

NACでは月に1回、管理栄養士による栄養指導外来を行っています。卵の代わりの栄養を何からとるか、今飲める牛乳の量からどんなものが食べられるか、小麦の代わりに米粉を使ったレシピはどんなものがあるかなど、個々人に合わせたきめ細かい指導を行っています。

月1回だとなかなか時間を合わせられない方もおられるかもしれませんが、一度受けていただくだけでも役に立つ情報が得られますので、ぜひ時間を作って受診していただけたらと思います。