2021年の食物経口負荷試験まとめ
2021年もコロナ禍が続く一年でした。
そんな中でもNACでは、食物アレルギーのあるお子さんが安全に食べられる量を明らかにするため、のべ348人に食物経口負荷試験を行い、55人に何らかの症状を認めました。
鶏卵164名、牛乳86名、小麦45名、クルミ5名、カシューナッツ6名、ピーナッツ9名、エビ5名、ソバ4名、ほかにもいろいろな食材で行いました。
アドレナリンの筋肉注射が必要だった方は2名ですが、いずれも重症化への進展を防ぐために使用したものでした。
食べたら症状が出るかもしれない食材や以前食べて症状が出た食材を食べてもらう検査ですので、それなりのリスクがあります。
一般的には病院で入院して行う検査です。
それをクリニックの外来で行うのは、この検査を抜きにして食物アレルギーの診療を行うのが難しいからです。
また、NAC隊長にある程度経験があるからでもあります。開業してからも経験値はどんどん上がっています。
しかし、「絶対安全」な食物経口負荷試験はありません。どれだけ経験を積み重ねても、症状を起こしてしまうケースを0にすることは出来ませんし、0はあり得ないとも言えます。
2022年もスタッフ一同、慢心せず、慎重に対応していきます。
新年は1月4日(火)から通常通り診療を開始します。
みなさん、安全で楽しい年末年始を過ごしてくださいね。