神戸市東灘区の小児科・アレルギー科ならばやしこどものアレルギークリニック

神戸市東灘区本山中町4丁目13番15号ご相談 078-412-7925

お知らせINFORMATION

6周年を迎えて

早いもので、NACは2017年4月に開院して4月1日で6周年を迎えました(正確な開業記念日は4月3日なのですが・・・)。

昨年5周年を迎えたときは、なんとなく節目かなと考えて、みなさまにノベルティをご用意しましたが、今年は何の準備もありません(申し訳ありません)。

でもむしろ、スタッフ一同、6周年の方が大きな“区切り感”があります。

0歳だった子が4月から小学生に。

小学1年生だった子が4月から中学生に。

中学1年生だった子が4月から大学生に。

こうしてみると、日本の子どもたちにとっては6年が一区切りのような気がして、今年の方がより感慨深いです。

子どもたちの成長を見守る。小児科医の醍醐味ですが、一般的な小児科クリニックであれば中学を卒業すれば「あとは内科に」となりがちです。

最近、「ここにはいつまで通っていいんですか?」と聞かれることが増えてきました。

NACはアレルギー診療を得意とするクリニックとして、高校生や大学生になっても継続して通院してくれる子がいます。

この6年間の診療を通して、『受験やキャンパスライフ、就職活動といった「人生で大切な時期」をアレルギー疾患に邪魔されないようサポートしていくのがNACの務め』

と考えるに至りました。

NAC隊長は開業なんて考えていなかったころから、日本小児科学会主催の思春期勉強会に何度も参加したり、日本思春期学会学術集会に参加したりして、思春期世代への理解を深める努力をしてきました。

小児科医だけでなく内科医でも苦手意識の強い思春期世代と向き合う準備がようやく今に繋がってきました。

「ここにはいつまで通っていいんですか?」という答えには近頃こう答えています。

 

「君が仕事に就くまで」

 

「〇歳まで」ときっちり区切りません。アレルギーがあっても社会とうまく折り合いをつけていくためのサポートをスタッフ一丸となってしていく所存です。

幼少期から通ってくれているお子さんにはいつまでも子ども扱いせず、年齢相応の接し方を心がけます。

『ならばやしこどものアレルギークリニック』という名称を変更するのはいろいろ手間がかかるので行いませんが、英語表記を

Narabayashi Allergy Clinic for children, adolescents and young adults

と変更します(ホームページもゆっくり整えていく予定です)。

もちろん、「NAC隊長うざいからもう大人の診療科に掛かりたい」という方を無理に引き留めることはしませんよ(苦笑)。

 

2月と3月の休診日のお知らせ

2月も終盤なのに今更?

すみません。都合により2月28日(火)は午後の診療をお休みさせていただきます。

3月は18日(土)を学会参加のため終日休診、31日(金)の午後の診療を都合によりお休みさせていただきます。

 

2022年食物経口負荷試験まとめ

2022年もコロナ禍が続く一年でした。

そんな中でもNACでは、食物アレルギーのあるお子さんが安全に食べられる量を明らかにするため、のべ333人に食物経口負荷試験を行い、51人に何らかの症状を認めました。

2022年はコロナ第7波で多くのこどもが感染したため予定していた負荷試験をキャンセルせざるを得なかった方が多く,実施数は昨年より少なくなりました。

鶏卵168名、牛乳80名、小麦40名、クルミ2名、カシューナッツ3名、ピーナッツ4名、エビ3名、カニ1名、魚8名、ほかにもいろいろな食材で行いました。

アドレナリンの筋肉注射が必要だった方は1名ですが、重症化への進展を防ぐために使用したものでした。

食物経口負荷試験は食べたら症状が出るかもしれない食材や以前食べて症状が出た食材を食べてもらう検査ですので、リスクがあり、クリニックで行っているところはまだまだ少ないのが現状です。

一方で、食物アレルギーの診療はこの検査を抜きにしては出来ません。

「絶対安全」な食物経口負荷試験はありません。どれだけ経験を積み重ねても、症状を起こしてしまうケースを0にすることは出来ませんし、0はあり得ないと思います。

それでもNACがこの検査を行うのは、ご家庭での食事は“安全で楽しい時間”であってほしいと願うからです。

「もしかしたら症状が出るかもしれない」食品を恐る恐る食べる時間が楽しいわけがありません。食事の時間が“実験”や“緊急事態”になってほしくありません。

NACで経口負荷試験を行うことで、その時点で安全に食べられる量を明らかにして、家庭では限られた範囲で楽しい食事の時間を過ごしていただきたい。

外食でも、「これなら食べられる」という食材をはっきりさせることで家族や友人と今まで以上に楽しい時を過ごしてほしい。

リスクはNACが背負います。

食物経口負荷試験の経験を重ねるにつれ、この決意がますます固まってきました。私たちがこの検査を行う意義もそこにあると考えます。

2023年もスタッフ一同、慢心せず、慎重に対応していきます。

新年は1月5日(木)から通常通り診療を開始します。

みなさん、安全で楽しい年末年始を過ごしてくださいね。